「鱧」と一口に言いますが、手前どもの鱧は古くは殿様やお公家様の口にしかのぼらず、昔も今も、大変希少でございます。漁のある場所は、毎日三軒ほどの漁師しか出られないほど極めて狭く、従って、捕れる量も大変わずかなようです。 その中で小室では夏の季節、一人一本(5-600g)ほど召し上がっていただいております。○○づくしのお料理は、とかく飽きやすいと言われますが、10種類以上の鱧料理をお出し、ほとんどの方に大変満足いただいております。
山椒は柑橘系であることが意外と知られておりませんが、 シトラス系の爽やかな香り、そして山椒特有の辛みにも似たしびれ、 この独特な味わいを好きな方が多く、毎年、「花山椒はまだかまだか」と待ち遠しく思われる食材でございます。ぜひご賞味ください。
筍のキング・オブ・ザ・キング。 京都・塚原の白子。瑞々しく香貴な味わい。 えぐみもなく、一口食すると、溢れてくる甘さ。ああ、感動。
蟹には色々なお料理がありますが、炭火でほどよく焼けた、香り、甘味、食感以上に美味しく食べる方法はあるでしょうか。蟹好きの方には、たまらない一品であると思います。兵庫県香住港で毎日水揚げされたものから、開店以来長くお付き合いしている蟹師より直送していただいております。
海のものと違い木の子などの菌類は、いつどこに出るかなかなか予測がつかないものですが、手に入れば真この上ない喜びがあります。香り松茸、味しめじという諺がございますが、殊に丹波の松茸は、歯触り、香、味わいと三拍子揃った木の子でございます。とれるかどうかわかりませんが、一度ご予約されてみてはいかがでしょうか。(とれていないかもしれませんが、、、、)
寒い時期にお鍋で食べることが定番だと思われがちなすっぽんですが、天然のすっぽんは、冬眠に向かう前の、エサをたくさん食べて太っている秋がおすすめです。養殖ものを比べますと味が濃厚で、夏の疲れが出るこの時期にお椀でいただくのがおすすめでございます。
昨今、天然の鰻がどんどん減ってきております。養殖をするにしても、シラスウナギを捕獲するのも大変な様子。そのシラス漁の目をかいくぐって、大きく大きく成長した天然もの、500g~1キロの鰻を使います。自論ではありますが、天然鰻の肉質には地焼きが合うのではないかと思います。肉厚の鰻を備長炭でじっくりと焼き上げた、白焼き、蒲焼きの美味さは、養殖からは想像できないほどの味わいがあります。
北から採れはじめる松茸ををはじめとする天然の木の子は、なぜか人を虜にするもので、人工的に栽培された木の子と、その香り、食感は似て非するものでございます。好きな木の子は?と尋ねるとほとんどの方が松茸とお答えされるかもしれませんが、香茸、舞茸、しめじなども、季節の恵み、喜びを一瞬にして体験させてくれるものでございます。